早瀬ギター工房 UKSD-3Kuwa ( 53757-2 )
Sumi工房で修行したのち大分県竹田市にて独立した、早瀬 輪氏。
老舗工房で培われた確かな技術とデザインセンスを持っていて、美しい音色を奏でる楽器を作り出しています。
ショップ・カスタムオーダーとしてご依頼したのは、伝統的なOld Martinタイプ。
Style-3の中でも黎明期のみに存在した”Ditson Employee(ディットソン エンプロイー)仕様”で製作して頂きました。
ボディ材には、和材、桑を採用。暖かさと張りの両方をもつサウンドでバランスの良い材と言えます。
芯のある引き締まったサウンドに仕上げられており、将来性も楽しみな一本です。
桑は日本の琵琶や木魚、あるいは中東や中央アジアなどの弦楽器にも使用され、楽器材としてはすでに長い歴史があります。
暖かさに加えハリ感もある、バランスの良い木材と言えると思います。
外観の美しさも魅力と言えます。楽器できたての頃はキラキラとした黄色の風合いですが、時間と共に飴色へと変化していくそうです。
指板には槐(エンジュ)を採用。古くに日本に伝来し、三味線や太鼓の胴に使われていた歴史もあるそうです。
比較的硬い木材で、ウクレレの指板にマッチしていると思います。こちらも経年により色が濃くなっていくそうです。
ナットや、サドル、ヘッドプレート&ボトムオーナメントに、地元材の鹿角(大分県産)を使っているのも好印象です。
一般的な牛骨よりも、柔らかめで音色にも反映されている印象です。
是非、沢山弾きこんでいただきたい楽器です!
早瀬さまより
今回の楽器は、これまでもたびたび使ってきた桑を中心として、ほかにも地元の材を使用したものを作りたいとの思いから、槐と鹿角も用いて製作したものになります。
ですが、「地元産の材を使用する」というコンセプトに縛られ過ぎてよい楽器が作れなくなってしまったら本末転倒ですので、必要と思った箇所(バインディングやブレース等)には外国産の材も使用しています。
後から思えば、桑も槐も鹿角も、全て親族や知人、友人の方から縁あって譲り受けたものばかりです。
私のもとに自然と集まってきた地元の材で作られた楽器は、外国産の銘木のような豪華絢爛な杢や明暗のはっきりした色味などはありませんが、
品がある中にもあたたかくほっとするような雰囲気、そして音色を感じさせるものになったように思います。
【スペック】
サイズ:ソプラノ
ボディ:山桑(カーリー)
ネック:山桑
指板:槐(イヌエンジュ)
ブリッジ:槐
ナット/サドル:鹿角(大分県産)
ヘッドプレート:山桑&鹿角オーナメント
バインディング:カーリーメイプル
ロゼッタ:メイプル/ローズウッドリング
ポジションマーク:センターパーフリング、スクウェア/ボウタイ、指板側面ドット
ペグ:Gotoh UPT-UBN-CW
フレット:17F(12Fジョイント)
Scale:約346mm
Nut:約36mm
ハードケース付
(ORCAS OUHC-TW1)
画像は実際の商品です。
東京の在庫商品です。
【早瀬ギター工房】 (ホームページのプロフィールより引用)
早瀬 輪(はやせ りん)
1983年 埼玉県飯能市生まれ
彫刻家の親がいる環境で、幼い頃から物作りに興味を持つ
特に身の回りの音の出る物に関心を寄せる
中学生のころにギターを弾き始める
2002年
琉球大学で哲学を学ぶ。同時に沖縄音楽(歌三線)も習う
2008年
埼玉県入間市の「弦奏工房」にて、アコースティックギターを一本製作させてもらう
2009年
ギター製作を志し、長野県上田市にある「SUMI工房」の鷲見英一氏に師事する
2016年
大分県竹田市の民家に居を構え、納屋を改装して工房を開設する
https://www.hayaseguitar.com